せきえま

よこはまインカ「女教師が堕ちた理由」感想


よこはまインカ先生の単行本「女教師が堕ちた理由」を読みました。

過去に単話の「女教師が堕ちた理由」(掲載時タイトル「Long time coming.」)、「田舎の女」の感想を書いたことがあったのですが、ちょっとダークさのある話が面白いのですよね。

電子版ではシリーズ作品である「女教師が堕ちた理由」の関連作2作「女教師が堕ちた理由―…奈緒くんの秘密…―」「女教師が堕ちた理由〜釜谷尚子の場合〜」と、「はじめてのストリップ」の3作品が追加されています。

よこはまインカ「女教師が堕ちた理由」

女教師が堕ちた理由
女教師が堕ちた理由

内容

【デジタル特装版】は3作品増量!!!

――今夜、私は……18年ぶりにセックスをする。

『COMIC X-EROS』より新たな刺客の登場です。
その名は、よこはまインカ。

描くヒロインは、デフォルメされ、丸っこくてチャーミング。
だから、当然アソコもかわいいかと思いきや!?
愛らしい造形とは対照的に、色濃く茂っており、そのギャップはめまいを覚えるほど……。

Oラインまでしっかりと根付いた、手入れされていない陰毛が生々しく、
かえって、ありのままの女性を強く感じるエッセンスとなっております。

たとえば、表題作の「女教師が堕ちた理由」。
18年もの間’ごぶさた’だった女教師、
釜ちゃん先生(36歳・独身)が、出来心から男子買春に手を染めてしまい、
道徳と性欲の狭間に揺れながら堕ちるまでを描いたお話。
しかも買った男の子は――自分の教え子で……。

聖職者とはいえ、人間である以上、生殖者である事実から逃れることはできません。
釜ちゃんから伝わってくるのは「セックスしたい」という強い思い。
おっとりしている性格ゆえに、性欲を前に鼻の下を伸ばしている表情が実にそそるのです。

ねちっこくて、生々しくて、ドッロドロで、インモラル好きなら間違いなし。
さらに「陰毛は濃い派」の方は超ぶっ刺さるでしょう!!

渾身の初単行本で玉の中、空っぽにしちゃってください。

感想「人間の生々しさを感じる単行本」

収録作合計12作品(電子版)。
表題の「女教師が堕ちた理由」のシリーズが5作(うち「女教師が堕ちた理由―…最後の決意…―」は単行本描き下ろし)+短編7作。

教師でありながら買春をしてしまう女教師や、結婚相手のお母さんが風俗で働いていたというのをネタにセックスを強要する男、田舎の女を食いまくる医者・・・などインモラルな世界観が特徴。

インモラル一色ではなく「カレーができるまで」「旧スクでイこう!」「はじめてのストリップ」など明るめなものもあり。

また陰毛描写が特長。性器の描写に加え周辺に飛び出る陰毛の生々しさが魅力です。
(さらに作中の固有名詞も「好毛村」「毛伊都高校」など毛にちなんだものになっているのが確認できますw)

イチオシは「女教師が堕ちた理由」シリーズ

イチオシでおすすめなのがタイトルの「女教師が堕ちた理由」シリーズ。

18年間セックスをしていない中年女教師が、意を決して買春をしたら生徒が出てくる話。
Weekly快楽天・X-EROSに掲載されたサブストーリー「奈緒くんの秘密」「釜谷尚子の場合」も収録。

さらに単行本描き下ろし「最後の決意」で最終的にどうなったかが描かれているのでシリーズを読んできた人は必見です。

理性と本能の抗い、話が進んでいくごとに本能が理性を凌駕していき、「最後の決意」ではついに・・・といった結末。

インモラルな方向に進んでいくわけなんですけども、実際に18年してなくて、目の前に性をぶら下げられて、一旦足を踏み入れてしまったらこうなりますよねという人間の性のようなものを感じます。ズブズブになっていく気持ちよさ。

当時をの熱を彷彿させる「はじめてのストリップ」

明るめな話で特に面白かったのは「はじめてのストリップ」。
ストリップ劇場のイベントで観客が舞台の上に立ってストリッパーとエッチをするまな板ショーの話。

他の観客が見ている前でセックスするという異空間さ、魅力的なストリッパーのなぎさちゃん、舞台に立つことになった童貞の主人公・・・童貞を喪失して二回戦。
途中から興が乗り、夢中で腰を振って、なぎさちゃんを本気モードにさせて絶頂!

・・・と、感慨にふけるのも束の間。
ショーの終わり、全裸でお辞儀しているシーンがコミカルで好き。でもとても美しい終幕でした。

ストリッパーのなぎさちゃんが、観客はこの子の裸を見に行きたくなるだろうなというキュートさ。
このキュートな子とできる!となると気分は上がると思うのですが、まな板ショーという特殊環境下では一筋縄では行かず、でもやっぱり一旦エッチをし始めるとそこに集中して無我夢中に腰を振るというのも良かった。

(実際まな板ショーというものがあったのかどうかは分からないものの)こういうふうに人々が性に熱狂していた場所があった、というのを想像させられ、エロ要素以外に、風俗史のような面白さがあると感じました。

作品の明暗に囚われず、人間の性のような、(性器表現や陰毛表現も含め)生々しさを一冊通して感じられる単行本。
ごちそうさまでした。

■作品

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