亀吉いちこ先生の「Dog Breeders」を読みました。
表紙の強さはともかく、中はもうちょっと緩めの本なのかなとあまり深く考えずに読み始めたんですが本物志向が強い人向けの本。ハード。
亀吉いちこ「Dog Breeders」
内容
いまからお兄ちゃんは犬だよ
愛ある鞭は気持ちいい
ハードなSMから優しいアナル開発まで、愛情のこもった調教を取り揃えました。
ボンデージ少女達による背徳調教シリーズ「どっぐぶりーだーず!」も完全収録!
被虐の悦び溢れる著者最新単行本が登場です♪
かわいい&きれいなおんなのこに屈服する悦びを貴方に…【収録作品】
「どっぐぶりーだーず!」
「どっぐぶりーだーず!2」
「どっぐぶりーだーず!3」
「アナル自由研究記録 〜先生は実験体〜」
「しまいプラスわん」
「共有家具」
「ビンカン中毒」
「はいチーズ!」
「あいがあれば大丈夫!」
「私じゃダメですか!?」
「あこがれの」
「かきおろし!どっぐぶりーだーず!」(描き下ろし)
感想「本物嗜好のM男の方向け作品」
女の子にハードに責められる本。
「茜新社」と書いてあって表紙の子だったので短絡的に
「LOでちょっとS要素が強い作品なのかな?」
とか思っていたんですが、Girls forM(茜新社)という冊子に連載されていた作品群でガチM勢向けの作品集。
※亀吉いちこ先生、個人的には快楽天ビーストとかでお世話になる機会が多いんですが、ビーストの作品群とはまた全然違ったテイストだったので「すごい作風の広さだ・・・」と唸りました。
性癖イメージ
性癖で
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S向け 真ん中 M向け
というゲージがあった時に多分、自分は
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S向け 真ん中 M向け
真ん中よりちょっとMに寄れるかなという感じだったんですが、本作は
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S向け 真ん中 M向け
こんな感じの人向け本でした。
メスガキに虐められるとかそういうレベルではなく、調教の(あるいはそれに近い)世界。
竿役が壊されたり傷だらけになってしまうような作品で、それが気持ちいいという人向け。
傷描写や玉が使えなくなったりという痛い表現などもありつつも、根底に流れているのは(歪ながらも)愛情があったり、あるいは男性側の素質もあるので読み心地は良かったです。
(でも向き不向きはあると思うw)
年齢幅や関係性でシチュエーションも多種
凄いなと思ったのは徹底されている調教。
「どっぐぶりーだーず!」のシリーズでは特に顕著なのですが、導入から仕上げに入っていくまでの過程が丁寧。
責められる止まりではなくて、じっくり自分の中に性を育て上げられ、最終的にそれがないと生きていけなくなるような怖さがあります。
その反面、支配される気持ちよさ、あっ、なるほど、こうやって精神的に陥落していくんだなという納得感も。
ローティーンの子が表紙(「どっぐぶりーだーず!」)ですが、単行本全体で見ると
- 女子校生と先生(「あいがあれば大丈夫!」など)
- 社会人女子2人と家具としての男の人(「共有家具」)
- 姉妹と真ん中の弟(「しまいプラスわん」)
- チアリーダーの子と応援団男子(「私じゃダメですか!?」)
・・・など広めの年齢幅や関係性でシチュエーションも多種。
一応ソフトめ(?)な「しまいプラスわん」「ビンカン中毒」などもありますが、それでも男性は一方的にやられますし、基本ハード。
「あいがあれば大丈夫!」が推し
個人的に好きなのは「あいがあれば大丈夫!」。
女子校生と先生。初エッチの時に痛かったから、女の子主導でエッチをするという話。
縄で縛り、お尻に指を突っ込んでいくのですが、興が乗ってきて最終的にフィストファックに至っていく過程に狂気がビンビン出ていてとても好き。
先生が一方的に尻に腕を突っ込まれてフィニッシュを迎えるんですが、ヒロインが自分の性に目覚めた表情、一通りのフィストファックを終え、おもらししているフィニッシュは突き抜けた快楽を感じました。すごい。
ち◯こをま◯こに挿れるだけが愛じゃないしセックスじゃないというのを強く感じた一冊。
作品の方向性的にM男嗜好が一般よりも高い人におすすめ。
ごちそうさまでした。
■作品